留学先で出会ったシンガポールの友人たち
こんにちは、Megumiです。
子どもや親御さんに役立つ英語教育ブログを発信しています。
もう20年以上前のことになりますが、私は大学3年から4年にかけての約1年間、大学の交換留学制度を利用して、オーストラリアのブリスベンにある、クィーンズランド工科大学(Queensland University of Technology)の教育学部に留学しました。
オーストラリアに留学して初めて気づいたことなのですが、オーストラリアとシンガポールは地理的に近く、現地にはたくさんのシンガポール人留学生がいました。
シンガポールは英語、中国語(標準語)、マレー語、タミル語を公用語とする多民族国家で、人口の約75%は中華系です。私が知り合ったシンガポール人も中華系が多く、日本と文化的に共通点が多いこともあって、すぐに多くの友人ができました。
3か国語を使いこなすシンガポール人
私が彼らと知り合ってすぐに興味を持ったのが、彼らが話す言語です。
歴史的な背景により年代によって違いはありますが、中華系シンガポール人の多くが英語、中国語(標準語)、中国語の方言(広東語、福建語または潮州語)を見事に使い分けて、会話をします。
当時、留学先の大学で言語習得について学んでいた私は、シンガポール人の言語の切り替えについてレポートを書きたいと思い、どのような場面でどの言語を使うのか、彼らにアンケートをとりました。
その結果、友人同士の会話において、学校のことなどオフィシャルなことを話すときは英語、プライベートのことを話すときは中国語や中国語の方言を多く使うことが分かりました。また話す内容だけではなく、話す相手の立場、相手が使用する言語等によっても、言語を使い分けています。
多くの文化が入り交じる多民族国家で育った彼らにとってはごく普通のことです。しかし日本語だけの環境で育ってきた私にとってはとても新鮮であり、初めて彼らの会話を耳にしたときには本当に衝撃を受けました。
ただ少し付け加えますと、3つの言語を話せたとしても、みんながすべての言語において、4技能(リスニング、スピーキング、リーディング、ライティング)を使いこなしているわけではありません。
中国語(標準語)を聞いて話すことはできても、漢字はほとんど分からない、という人も多いです。そのような場合は、リーティング、ライティングは専ら英語です。学校教育を英語で受けてきたシンガポール人にとっては自然のことなのだと思います。
異文化交流は英語学習の醍醐味
私は昔から外国の文化のことを知るのがとても好きです。特に言語については興味津々です。
異文化について知りたい、外国に行きたいという思いがあって、大学を選び、交換留学に参加し、仕事でも度々海外出張を経験しました。英語ができたからこそ経験できたことなのだと思います。
もし今後、子どもたちからなぜ勉強するのかと聞かれたとしたら、私自身がこれまで経験したことを熱く語ると思います(笑)。その中には3か国語を巧みに操るシンガポールの友人たちの話が、間違いなく登場してくることと思います。