こんにちは、Mihoです。
子どもや親御さんに役立つ英語教育ブログを発信しています。
今日は「間違うからこそ、覚えることができる」というお話です。
英語を学習するあなたが、どんどん話すことにチャレンジするきっかけになったら嬉しいです。
私が、日本語教師をしていた時のことです。
メキシコ出身の学習者が、週に一回、日本人の家庭に日本の料理を学びに行っていました。
彼は、ある時には、煮物の作り方を学んだり、またある時には逆にメキシコ料理の作り方を教えたりしていました。そんな交流を通して、日本語を学んでいきました。
2ヶ月が経ち、楽しかった交流も最終日となりました。
彼とその家族は、一緒に過ごした日々を写真を見ながら懐かしそうに語り合いました。
そして、さようならの時。
彼は言いました。
「はじめまして」。
その瞬間、そのご家族のみなさんの顔に「?」が浮かびました。
どうして、この場面で「はじまして」だったのでしょうか?
実は彼、最後に「皆さんにお会いできて本当に嬉しかったです」と伝えたかったのです。
英語では、”(It was) Nice meeting you.”と言います。
“Nice to meet you.”=「はじめまして」だと覚えていたために起こったすれ違いの場面でした。
彼には、その時、別れ際には「お会いできて嬉しかったです」という表現があることを教えました。
そして、彼が改めて「お会いできて嬉しかったです」と伝えると、そのご家庭のみなさんも安心したように言いました。「私たちも嬉しかったよ。ありがとう」
語学の学習段階では、このようなすれ違いが起こることが多々あります。
自分の意図したことと違うように伝わってしまって「そういうつもりはなかったのに」と肩を落とすこともあるでしょう。
でもよく考えてみれば、同じ言語を話す者同士であっても、言葉の定義やニュアンスの違いによって、すれ違いは生じるものです。
「ちょっと待って」の「ちょっと」
「適当にやって」の「適当」
「ちゃんとしなさい」の「ちゃんと」
人によって、その言葉の意味や程度は様々です。
その違いをすり合わせていくことが、コミュニケーションです。
どんなに努めても、すれ違いが生じたり、理解し合えないこともあります。
がっかりすることもあるし、分かり合えないこともある。
そんなふうに少し前提を変えてみると、語学学習のプロセスが違って見えてくるかもしれません。
間違っても大丈夫。
間違えれば間違えるほど、その時の記憶は鮮明に残り、覚えることができたり、後で、笑って語れるネタにもなります。
I hope you enjoy the process of learning.