こんにちは、Mihoです。
子どもや親御さんに役立つ英語教育ブログを発信しています。
今日は「英語は雰囲気でかなり理解できる」というお話です。
我が家には、ミニチュアシュナウザー(犬)がいます。
“Sit.” 「おすわり」
“Paw.” 「お手」
“Other paw.”「おかわり」(反対の手)
“Lie down.” 「ふせ」
“Stay.” 「待て」
など、コマンドは英語で出します。
すると、遊びに来てくれた友人たちは「へー、このわんちゃん英語がわかるんだね」と感心してくれます。
ですが、実は、日本語で「おすわり」「お手」と話しかけても、そのコマンドに従います。
これは、日本語や英語がわかっているというよりも、どちらかといえば「なんとなくこれ」で動いているんです。
褒められたり、怒られたりしている時も、その言葉を理解しているのではありません。
その人の声のトーンや雰囲気で察しています。
この声のトーンや雰囲気で察する力は、英語を話す際にもとても大切です。
経験から言いますと、大人より子どもの方が、この察する力が優れているように思います。
大人も、言葉にとらわれず、雰囲気をつかむことを意識してみることが大切だと思ったエピソードを紹介します。
娘が、小学1年生だったとき、家族で海に遊びに行きました。
一緒に行った友人が、娘をSUP(サップ:Stand Up Paddleboard)で遊ばせてくれました。
ボードの上に立って、パドルを漕いで水面を進んでいくアクティビティです。
娘がSUPに乗り、友人がボード近くで泳いで、一緒についていてくれました。
私は、その様子を浜辺からのんびり眺めていました。
ところが、なんだか様子がおかしいことに気づきました。
娘が乗ったボードと、その後を泳いでいる友人との距離がどんどん離れていきます。
ふと、気づきました。
「沖に向かって流されている!」
それに気づいた夫は、泳ぎ始めましたが、とても追いつきません。
そこで、浜辺に戻り、手漕ぎボートで遊んでいた地元の子どもたち3人に助けを求めました。
その時、夫(カナダ人)の口から思わず出た日本語が
「あの女の子、悩んでいます!」
(夫の頭の中の解説:”She is in trouble!”)
その子どもたちの近くで日光浴をしていた大人たちは、夫の日本語に大笑いしていました。
ところが、その子どもたち。
笑うことなく、
「はい、わかりました!」
と即答するや否や、遊んでいた手漕ぎボートで、娘のボードに向けて漕ぎ出しました。
そして、娘のボードに追いつき、娘を手漕ぎボートに乗せて、岸まで戻ってきてくれました。
助けた後に、ボートの中では、海で困ったときに岸に向かって出す「助けてサイン」を教えてくれたと言います。
浜辺に戻った後も、泣きじゃくる娘に「怖かったね。落ち着くまで、一緒に遊ぼうよ」と砂で山を作って一緒に遊んでくれました。
後で、聞いたら、その子たちは、小学6年生、5年生、3年生でした。
その一連のレスキュー劇に、ただただ感謝、感動するばかりでした。
「あの女の子、悩んでいます!」
その一言に、大笑いする大人たち。
その深刻さを察知して、助けに向かう子どもたち。
英語で会話をする際にも、相手の言わんとすることをつかもうと、表情やトーンに意識を向けてみる。
伝える際には、言葉が拙くとも「これが伝えたい」という思いを表情やトーンで表現してみる。
「相手の言っていることをわかりたい、こちらの思っていることを伝えたい」
そんな気持ちで英会話に臨んでみると、その雰囲気で、思っている以上に通じることができることを体感できると思います。