こんにちは、Mihoです。
子どもや親御さんに役立つ英語教育ブログを発信しています。
今日は「人とつながるマジックフレーズ」のお話です。
突然ですが、現在、地球の人口は、現在77億5000人を超えています。
「70億の人が手をつなぐと、長さが約1100万キロメートルで、赤道を275周するよ。」
これは、『世界の人々』という絵本の冒頭にある文章です。
ちなみに、Facebookの月間ユーザー数は、2022年1〜3月の時点で29億人を超えています。
(出典:こちら)
Facebookユーザー29億人の皆が手をつないだら、赤道を何周・・・?
かなりの数なのは、確かですね。
今は、まさに「つながる時代」なんですね。
今日は、そんなつながる時代のつながるためのマジックフレーズをお伝えします。
マジックフレーズ、それは、”May I help you?”「手伝いましょうか?」です。
これは、23歳の私がまだ英語が全く話せないのに、一人オーストラリアに旅に出た時に、毎日使っていたフレーズです。
滞在期間1年間、この”May I help you?”で、知り合いのいなかったオーストラリアで、100人の人と出会い、つながることができました。
当時、出会った人々にメッセージを書いてもらう「出逢い帳」を一冊持っていました。
それは、オーストラリア、ドイツ、韓国、タイ、ノルウェー等、私が実際に出会って来た人たちからもらったメッセージがつまっている私の宝物です。
そこに書いてもらったメッセージを読むと、その方々の顔と、一緒に過ごした時間を思い出します。
初めの2か月間、滞在したホームスティでは、英語ができなかった私が、自分のルールとして心に決めていたことがあります。
それは、ホストマザーが、夕飯を作っていたり、後片付けをしていたりする時に、”May I help you?”(手伝いましょうか?)と言うことです。
手伝ってくれると、相手もうれしいんですよね。
英語の聞き取れない私に合わせて、ものすごく、ゆっくり話してくれたり、つたない私の英語に、辛抱強く耳を傾けてくれたりしました。
一年間には、いろいろありました。
ホームスティを出て、同年代のオーストラリア人と3人で家を借りて、共同生活を始めました。
これは、とある一日の、青春を絵にかいたような夕方のお話です。
夕焼けのきれいな日でした。友達が遊びにきていました。
私たちは、屋根によじ登り、屋根の上でワインを飲んで、青春を謳歌していました。
酔いも回ってきて、日も暮れてきたので、私たちは順番に屋根から降りました。
そこで事件は起こりました。
私が屋根から降りて、上を見上げたその時、最後に屋根から降りようとしていた友人の一人が足を滑らせ、屋根から落ちてしまったんです。
下はコンクリートです。仰向けになったまま、友人の体は地面に叩き付けられました。
目は白目を向き、意識がありません。彼はイビキをかいているような音を出し、後頭部からは血が流れています。
とっさに、もう一人の友人が、救急車を呼びました。その場に立ちすくむ私。
彼は別の友人の付き添いで、救急車にのって、運ばれました。
この間、ずっと腰が抜けて、話すこともできなかった私。
残された友人に「大丈夫?」と聞かれ、口をついてきて出てきた言葉は”May I help you?”でした。
Helpが必要なのはお前やろう!と突っ込まれそうですね。
でも、それぐらい徹底して”May I helo you?”をルール化しておくことが、大事なんです。
5時間が経過し、その屋根から落ちた友人は、無事戻ってきました。
この出会い帳の、彼からのメッセージには、彼が描いた頭に包帯を巻いたイラストが添えられています。
また、これは、何年も前に、神戸に出張にいった時の話です。
バイキング式のレストランで、食事をした時のことです。
外国から来た観光客の団体が、いらっしゃっていました。
ドリンクコーナーで、男性が立って、何だか困った様子です。
”May I help you?”と行ってみると、お湯の入った電気ポットの使い方が分からなかったようなんです。
お湯を注ぐ際に「解除」ボタンを押してロックを解除しないとお湯がでないタイプのものです。
ボタンは全部、日本語で書かれているから、どれを押したら、お湯が出るのかが分からなかったんですね。
それで、教えて差し上げると、すごく喜んでくださって、お湯を注ぎながら、私の方を向いて、”Thank you!”といって下さるのですが、よそ見するものだから、手にお湯注いでる!となりで冷や冷やしました!
でも、その方のお湯が出た時のうれしそうな笑顔が、今でも私の心に鮮明に残っています。
一期一会のつながりですね。
雨が降ってきて、一緒に傘に入れてもらった。
スマホを失くしたら、一緒に探してくれた。
荷物を持ってくれた。
席を譲ってくれた。
誰もが、困っている時に助けてもらった経験があると思います。
その時に心に感じる感謝の気持ち、温かさが、「つながる」ということだと思っています。
英語に自信がない方によくありがちなのが、「下手な英語ですみません」と相手に謝ること。
これは、英語があまり話せない人から、かなり英語ができる人まで、共通してある傾向です。
謝らなくっていいんです。相手だって、日本語が話せないんですから、お互いさまです。
申し訳ないと思っていると、眉間にしわが寄ります。背中が丸くなります。相手には、「あなたとはコミュニケーションがとれません」というメッセージが伝わってしまいます。
まずは、背筋を伸ばしましょう!少し肩を後方に動かして、顎をひきましょう。それが、今、目の前にいる人と「コミュニケーションをとりますよ」というメッセージです。
そして、”May I help you?”
今日から、駅で、街角で、あなたのうちの近所で、困っている人を見かけたら、”May I help you?”「私に何かできることはありますか?」と声をかけてみましょう。
相手が、日本人であろうと、外国人であろう、今日から”May I help you?”「私に何かできることはありますか?」と声をかけることをルール化してみて下さい。
そこから、必ず、何かが生まれます!(と思います)
カナダ人の夫の母は、行動派。来日した時には、日本語を話せませんが、西へ東へと一人でも出かけていきました。
うちに戻ってきた彼女が、言うんです。
「道を聞いたらね、その場所まで、一緒に電車を乗り継いで行ってくれたんだよ!日本人って、本当に親切だね!」と。彼女は日本語が話せないし、その親切な人も英語が話せなかったそうなんですが、何だかつながっていますよね、この二人。
”May I help you?”
「私に何かできることはありますか?」
是非、使ってみて下さい。