「日本人は英語が話せない」は本当か?

「なぜ日本人は英語が話せないのか」の問い

こんにちは、Mihoです。

子どもや親御さんに役立つ英語教育ブログを発信しています。

「なぜ、日本人は英語が話せないのか」という問いかけ、または似たような表現を、書籍や雑誌、広告等で見かけることがあります。

そう問いかけられると、脳は、その問いに対する答えを探し始めるでしょう。

「日本語と英語は文法構造が異なるから」

「読み書き中心の英語教育を受けてきたから」

さまざまな理由が挙げられそうです。

しかし、あなたが「英語が話せるようになりたい」と思っているのであれば、まずは、その問いそのものを疑ってみましょう。

その問いに対して「『日本人は英語が話せない』は本当なのか?」と問い返してみるのです。

なぜなら、その問いそのものが、あなたが英語を話したくてもなかなか話せないという状況を招いている可能性があるからです。

アクセルとブレーキを同時に踏んでいる?

この問いが言わんとする「日本人=英語が話せない」ことを、逆に考えてみると「日本人≠英語が話せる」つまり、「英語が話せたら日本人ではない」ということになります。

そうだとしたら「英語が話せてしまったら、自分は日本人でなくなってしまうのか」と不安になったり、「そこまでして英語が話せるようにならなくてもいいかもしれない」と、どこか迷いが生じるかもしれません。

話せるようになりたいと英語学習を続けながら、でも話せないほうがいいのかもしれないと、いわばアクセルを踏みつつ、無意識にブレーキを踏んでいる状態を引き起こしているのかもしれないのです。

しかし、少し周りを見渡してみれば、英語が話せる日本人はたくさんいます。

その中には、親が英語のネイティブの方、幼少期を英語圏で過ごした方に限らず、日本で生まれ育って英語を身につけた方など様々な方がいます。

私の周りの英語が話せる日本人たちは、その多くが、様々な国の人と出会うことを通して、むしろ自国の言語や文化、つまり日本語や日本文化について、より理解を深めています。

英語が話せても日本人であることに変わりなく、そうしてみると、冒頭の問い「日本人は英語が話せない」は成立しないことになります。

「思い込み」を疑ってみる

私は、23歳の時にオーストラリアの小学校で日本語を教えていましたが、初めて合った日本人の方に、「遠くから見ていて、お辞儀の仕方で、すぐにあなたが日本人だとわかったわ」と言われたことがあります。

また、今でも英語を話している時に、カナダ人の夫に、”What’s your point?”「で、結論は何?」と聞かれることがあります。その時には、話している言語は「英語」でも、文章の組み立て方が「日本語」であることに気づきます。

生まれ育った国の文化や考え方は、別の言語を学んだからといって、そう簡単に自分の中から消えてしまうことはないようです。

私たちは誰もが、「AはBである」「AはBでない」といった「思い込み」や「ビリーフ」をもっています。

それらを客観的に見てみたり、疑ってみたりすることが、自分の進みたい方向への一歩を踏み出す助けになるかもしれません。

「『日本人は英語が話せない』は本当か」について書いてみました。

あなたが、もし「英語は難しい」とか「英語が苦手だ」と思っていたら、今一度「本当にそうだろうか?」と問いかけてみましょう。

英語や英語学習に対する自分の「思い込み」を客観的に見てみると、また違った風景が見えてくるかもしれません。

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